ふきのとう摘み
長い冬もやっと終わり(・・・といっても、今年の雪は少ないかな)
冬眠から覚めた動物みたいに、気持ちがごそごそしてくる。
雪が融けたので、妙高まで近年恒例の「ふきのとう」採り。
じつはふきのとうくらいなら、わざわざ妙高まで出かけなくても、
うちの庭にも充分芽が出ているけれど。
妙高山の麓の川の土手にたくさんのふきのとうがなっていて、
山野草、アズマイチゲが可愛い薄紫や白い花をつけている。
お宝探しみたいにわくわくして、ふきのとうを見つけては摘む。
そこにはひとがまったく居ず、
ここにも、あそこにもと、蕗に誘われて、河畔を上る。
ただ川の音と草木を揺らす風の音と、
鳥の鳴き声と、私のがさがさという足音だけ。
普段山に住んでいるのに、
近所を歩くだけでは体験できない非現実感。
時間がなくなったような感覚になる。
昔観た、くそ難しいアンドレイ・タルコフスキー監督の映画、
「ストーカー」に出てくるゾーンみたいな空間。
独特で、淋しいのに、何かが充満している奇妙な情景。
それを観た時に感じた何かが、この場所にあるような気がして、
たかが山菜取りなのに、やみつきになってしまっている。
採れたふきのとうは、実家に送ったり、天ぷらやふきみそにしたり。
これからあたたかくなって、身体が目ざめてゆくときに、
こういうあくの強い大地からの贈り物は、
とてもよいエネルギーを与えてくれるそうです。
私は、ふきみそにすれば食べられる程度で、
あんまり好きな食べ物じゃないんだけど・・・(笑)

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